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新宿予防クリニックブログマンジャロとオゼンピックの違いを比較！効果と副作用の特徴を解説

マンジャロとオゼンピックの違いを比較！効果と副作用の特徴を解説

2型糖尿病治療を中心に、体重管理の場面でも注目される「マンジャロ」と「オゼンピック」。どちらが自分に合うのか迷う方も少なくありません。両薬剤は作用するホルモンが異なり、マンジャロはGIPとGLP-1に、オゼンピックはGLP-1に作用します。この違いが、体重や血糖に対する効果の現れ方に影響を与えます。

本記事では、効果や副作用、費用に加え、心臓や腎臓への影響についてもわかりやすく解説します。正しい知識を得て、最適な薬を選ぶための判断材料として活用してください。

新宿予防クリニックでは、医師が体質や生活習慣、ライフスタイルの目標に応じてマンジャロを用いた医療ダイエットをサポートしています。まずはお気軽にご相談ください。
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マンジャロとオゼンピックの主な違い

マンジャロとオゼンピックの主な違いを、以下の順で解説します。

  • マンジャロ：2種類のホルモンに働きかける
  • オゼンピック：1種類のホルモンに働きかける
  • 作用メカニズムの違いがもたらす効果の差

マンジャロ：2種類のホルモンに働きかける

マンジャロ(一般名：チルゼパチド)の特徴は、GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)とGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)という2つのホルモンに同時に作用する点です。GIPとGLP-1は、食事により小腸から分泌され、血糖値のコントロールに重要な役割を担っています。各ホルモンの主な作用は以下のとおりです。

ホルモン名主な作用
GLP-1・血糖値が高いときにインスリン分泌を促進する
・グルカゴン分泌を抑制し、血糖上昇を防ぐ
・胃の動きを遅くし、食欲を抑制する
GIP・インスリン分泌を促進する
・脂肪細胞に作用し、エネルギーの適切な貯蔵に関与する

マンジャロは、GLP-1受容体だけでなくGIP受容体にも作用する世界初の持続性GIP/GLP-1受容体作動薬です。最近の研究では、マンジャロの成分であるチルゼパチドが、受容体に対して特定のシグナルを選択的に活性化する「バイアス作動」という特殊な働き方をすることがわかってきました。

この特性により、治療効果を保ちながら副作用を抑えることが期待されています。

オゼンピック：1種類のホルモンに働きかける

オゼンピック(一般名：セマグルチド)は、GLP-1という1種類のホルモンに働きかける薬です。GLP-1受容体作動薬に分類され、多くの患者さんに使用されています。オゼンピックはGLP-1と同様に作用し、以下のような効果を発揮します。

  • 血糖値に応じたインスリン分泌の促進：血糖値が高いときだけインスリン分泌を促すため、低血糖のリスクが低い
  • 血糖値を上げるホルモンの抑制：血糖を上げる「グルカゴン」というホルモンの分泌を抑える
  • 食欲の抑制と満腹感の持続：脳と胃の両方に働きかけ、少ない食事量でも満足感を得やすい

GLP-1に作用する薬は、糖尿病や肥満治療に効果が期待されるだけではありません。オゼンピックを含むGLP-1受容体作動薬の一部では、心筋梗塞や脳卒中の発生率低下や、腎機能の低下が遅くなる可能性が研究で報告されています。

作用メカニズムの違いがもたらす効果の差

作用するホルモンの違いは、治療効果の現れ方に影響する可能性があります。マンジャロは、GLP-1に加えてGIPにも作用するため、血糖コントロールや体重に対する作用が相乗的に現れる可能性が臨床試験で報告されています。マンジャロのように、複数のホルモンに作用する新しいタイプの薬の開発は急速に進んでいます。

どちらの薬の使用が適切なのかは、主治医とよく相談して決定しましょう。

実際にマンジャロを使用した際、どのくらいで効果が現れるのかを知っておくことも大切です。以下の記事では、効果が出始める時期や体重減少の仕組み、注意点について医師が詳しく解説しています。
>>マンジャロはいつから効果が出る？痩せる理由と注意点を医師が解説

マンジャロとオゼンピックの比較ポイント3つ

マンジャロとオゼンピックの比較ポイントは、次の3つです。

  • 体重減少効果の比較：臨床データから見る効果の差
  • 血糖コントロール(HbA1c)改善効果の違い
  • 副作用：吐き気や下痢などの消化器症状

体重減少効果の比較：臨床データから見る効果の差

体重減少については、これまでの臨床試験の結果から、マンジャロのほうがオゼンピックより減少率が大きい傾向が報告されています。両薬剤の作用機序の違いが関与していると考えられます。マンジャロはGLP-1に加えてGIPにも作用し、オゼンピックはGLP-1に作用します。

マンジャロはGIPへの作用が加わることで、食欲抑制やエネルギー代謝の調整などが上乗せされる可能性があります。2型糖尿病の患者さんを対象とした海外の大規模臨床試験では、マンジャロを使ったグループのほうが、オゼンピックを使ったグループよりも体重減少率が大きかったと報告されています。

効果には個人差があり、適応や用量などによって結果は異なりますが、体重減少を重視する場合の選択肢の一つとなります。

血糖コントロール(HbA1c)改善効果の違い

血糖コントロールの指標であるHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の低下についても、臨床試験では、マンジャロのほうが改善幅は大きかったと報告されています。血糖値が高くなった際にインスリン分泌を促す働きは両方に共通します。血糖値を下げる共通の主な働きは、以下のとおりです。

  • 血糖値が高いときにインスリン分泌を促す
  • グルカゴン分泌を抑制し血糖上昇を抑える
  • 胃排出を遅らせ、食後の血糖上昇を緩やかにする

加えてマンジャロは、GIPへの作用により、インスリン分泌の促進などが上乗せされる可能性があります。どちらの薬も、2型糖尿病治療薬として承認された血糖降下作用があります。血糖状態や治療目標に応じて、適応や用量を踏まえた適切な選択が重要です。

副作用：吐き気や下痢などの消化器症状

マンジャロとオゼンピックは、副作用の傾向が概ね共通しており、治療開始初期に吐き気や下痢などの消化器症状がみられることがあります。両薬剤に共通する胃の動きを緩やかにする作用に関連すると考えられており、以下のような症状を引き起こす場合もあります。

  • むかつき
  • 便秘
  • 食欲不振
  • 嘔吐

症状は、使用開始後1〜2か月ほどで体が慣れて、次第に軽くなることが多いとされています。つらい場合は、食事の工夫をすることで改善する可能性があります。一度にたくさん食べずに、少量ずつ時間をかけてよく噛んで食べることがポイントです。

脂っこい料理や香辛料など刺激の強い食品は控えると、症状の軽減につながる場合があります。症状が続く場合は、我慢せずに主治医や薬剤師に相談することをおすすめします。薬の用量調整や、症状を和らげる薬の併用が検討されます。まれですが、急な強い腹痛や持続する背部痛がある場合は、急性膵炎などの可能性も考えられるため、ただちに医療機関を受診してください。

以下の記事では、マンジャロの副作用の種類や頻度、重症化を防ぐための対処法を医師が詳しく解説しています。
>>マンジャロの副作用とは？頻度や注意すべき症状・対処法を解説

目的別の選び方のポイント

マンジャロとオゼンピックは、重視する目的によって最適な選択が異なります。目的別にどちらを選ぶべきかを判断するため、以下の2つのポイントを解説します。

  • マンジャロが選択肢となるケース：体重減少を最優先したい方
  • オゼンピックが選択肢となるケース：副作用や費用を重視したい方

マンジャロが選択肢となるケース：体重減少を最優先したい方

高い体重減少効果を重視する方には、マンジャロが有力な選択肢となる場合があります。海外の研究では、平均で約20％の体重減少が報告されています。次のような方は、マンジャロの使用が検討されます。

  • BMI(肥満度を示す指数)が高い方
  • これまでの治療で効果が不十分だった方
  • 注射の操作に不安がある方

これまでの治療で効果が不十分だった方は、違う作用機序の薬を試すことで、改善が期待できる場合があります。マンジャロは針の付け替えが不要な使い切りタイプのため、注射の操作に不安がある方でも扱いやすい利点があります。

オゼンピックが選択肢となるケース：副作用や費用を重視したい方

治療を始めるうえで副作用への不安が大きい方や、経済的な負担をできるだけ抑えたい方は、オゼンピックが選択肢となる場合があります。オゼンピックは世界中で多くの人に使用されており、副作用などの情報が比較的豊富にあるため、治療を始めやすい特徴があります。

オゼンピックはマンジャロと比べて薬剤費が比較的低い傾向があり、毎月の自己負担を抑えやすい場合があります。オゼンピックのもう一つのメリットは、血糖コントロールや体重管理に加えて、心臓や腎臓への負担を軽減する可能性を示した研究報告があります。

脳卒中の発生が少なくなる可能性も示唆されており、将来の大きな病気を予防する観点でも注目されています。マンジャロについても同様の領域で研究が進んでいますが、オゼンピックはエビデンスと使用実績が比較的豊富です。

まとめ

マンジャロとオゼンピックはいずれも、2型糖尿病治療における有力な選択肢となる場合があります。近年では、血糖コントロールだけでなく体重管理の観点でも注目されています。マンジャロはGIPとGLP-1の2種類のホルモンに作用し、臨床試験では体重減少やHbA1c低下が相対的に大きい傾向が報告されています。

オゼンピックは使用実績と臨床エビデンスが豊富です。血糖コントロールや体重管理に加え、心臓や腎臓の負担を軽減する報告もあります。どちらが適しているかは、治療目標や体の状態によって異なります。「体重をしっかり減らしたい」「副作用や費用を重視したい」など、何を優先するかを整理し、主治医と相談のうえで最適な治療を選びましょう。

新宿予防クリニックでは、医師が一人ひとりの体質・生活習慣・目標に合わせてマンジャロを用いたGLP-1治療をサポートしています。お悩みの方はお気軽にご相談ください。
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