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性病が移る確率はどのくらい?感染リスクと予防法を徹底解説
あなたは、性病についてどれくらい知っていますか?自分は大丈夫、他人事だと思っていませんか? 実は、性病は誰にでも感染する可能性のある身近な病気です。
本記事では、性病の種類と感染経路、感染リスクを高める要因などを解説します。自分自身と大切な人の未来を守るために、正しい知識を身につけて、今すぐ行動を始めましょう。
当院では、性感染症からあなたとパートナーを守るための医療サービスを提供しています。PrEP、PEP、ドキシペップ、性感染症予防薬、ED治療薬、アフターピルなどをオンラインで処方可能です。夜間の診察をご希望の方は、ぜひ当クリニックをご利用ください。
性病の種類と感染経路
性病は、性的な接触を通して感染する病気の総称です。種類によって症状や感染経路はさまざまです。性病の種類と感染経路について、以下の内容を解説します。
- クラミジア
- 淋病
- 梅毒
- HIV
クラミジア
クラミジアは、クラミジア・トラコマティスという細菌によって引き起こされる性感染症です。男性の場合、感染すると尿道炎を引き起こし、排尿時の痛みや膿が出るなどの症状が現れます。
女性の場合は、子宮頸管炎を起こし、おりものの増加や不正出血などの症状が現れることがあります。しかし、多くの場合は症状に気づかないまま感染しているケースも多いです。
クラミジアは早期に発見し適切な治療を行えば治癒できる性感染症です。しかし、放置すると不妊症のリスクを高める可能性があります。特に女性は自覚症状がない場合も多いので、定期的な検査を受けることが大切です。
淋病
淋病は、淋菌という細菌によって引き起こされる性感染症です。クラミジアと同様に性行為による粘膜接触で感染します。男性では、感染すると尿道炎を引き起こし、排尿時の痛みや黄白色の膿が出るなどの症状が現れます。女性も子宮頸管炎などを引き起こしますが、男性と同様に無症状のことも少なくありません。
症状がなくても感染している可能性があるため、パートナーが淋病と診断された場合は、必ず検査と治療を受ける必要があります。放置すると、不妊症や骨盤内炎症性疾患などの深刻な合併症を引き起こすリスクがあります。淋病は抗生物質による治療が有効なため、早期発見と適切な治療が重要です。
梅毒
梅毒は、トレポネーマ・パリダムという細菌によって引き起こされる性感染症です。性行為による粘膜や皮膚の接触で感染し、初期症状として感染部位に潰瘍(かいよう)やしこりが現れ、リンパ節が腫れることもあります。
梅毒は早期に発見し適切な治療を行えば治療が可能な病気ですが、放置すると神経系や心臓血管系に深刻な合併症を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
妊娠中に梅毒に感染すると、胎児に先天性梅毒を引き起こす可能性があります。先天性梅毒は、胎児の発育に影響を与え、死産や流産、奇形などのリスクを高めます。妊娠を希望する女性や妊娠中の女性は、梅毒の検査を受けることが重要です。
HIV
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は、免疫システムを破壊し、最終的にAIDS(後天性免疫不全症候群)を発症させるウイルスです。
- 血液
- 精液
- 膣分泌液
- 母乳
上記のような体液を介して感染します。主な感染経路は、性行為や血液を介した感染(注射針の共用など)、母子感染です。HIVの初期症状は、以下のような風邪に似た症状が現れることがあります。
- 発熱
- 頭痛
- 咽頭炎
- 筋肉痛
多くの場合、無症状で経過するため感染に気づかないまま、他者に感染させてしまうリスクがあります。HIV感染は、適切な治療を行うことで、発症を遅らせ、健康な生活を送ることが可能です。定期的な検査と早期治療が、自分自身とパートナーの健康を守るうえで重要です。
事後でも性病が予防できる可能性があります。性病予防の全般的な知識をつけたい方は、ぜひ次の記事も合わせてご覧ください。
>>性病予防の重要性と効果的な感染リスク対策を徹底解説!
性病が移る確率
性感染症が移る確率は、病原体の種類や性行為の形態によって大きく異なります。主な感染確率は以下のとおりです。
- クラミジア
感染者との1回の性交渉で、女性は32.1〜34.9%、男性は4.6〜21.4%の確率で感染するとされています。無症状の感染者からも感染する可能性が高いことが特徴です。 - 淋病
1回の性交渉による感染確率は、男性が感染女性と性交渉した場合約20%、女性が感染男性と性交渉した場合約50%と報告されています。粘膜接触で容易に感染します。 - 梅毒
感染者との1回の性交渉での感染確率は0.5〜1.4%と推定されています。感染確率は、性行為の種類によって異なり、肛門性交(1.4%)が口腔性交(1.0%)よりも高いと推定されています。 - HIV
感染リスクは性行為の種類や他の性感染症の有無により大きく変動します。通常の性交渉でのリスクは、男性から女性へは0.07〜0.08%、女性から男性へは0.04%とされていますが、肛門性交では感染リスクが1.7%と高くなります。出血を伴う場合や他の性感染症がある場合はさらにリスクが上昇します。
いずれの感染症もコンドームの適切な使用でリスクを大幅に減らせますが、完全な予防にはならないことに注意が必要です。
性病の感染リスクを高める要因3選
性病は、誰にとっても身近な感染症です。感染すると身体的な不調だけでなく、将来の妊娠・出産への影響や、パートナーへの感染など、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。性病の感染リスクを高める要因について、以下の3つを解説します。
- 複数のパートナーと性交渉をする
- 適切な避妊をしない
- 免疫力が下がっている
複数のパートナーと性交渉をする
性交渉の相手が増えるほど、性病に感染するリスクは高まります。性病の中には無症状の感染者もいるため、自覚症状がないまま性交渉を繰り返し、知らず知らずのうちに感染を広げてしまう可能性があります。
感染していることに気づかず、新しいパートナーにうつしてしまったり、逆にパートナーが感染していて、うつされたりする可能性もあるため注意が必要です。
パートナーが複数のパートナーと性交渉を持っている場合、リスクはさらに高まります。パートナーの性交渉歴を把握することは難しいですが、お互いの健康を守るためにも、性病検査の受診について話し合うことが大切です。
適切な避妊をしない
コンドームは、性病の感染予防に効果的です。コンドームを正しく使用すると、多くの性病の感染リスクを減らすことができます。具体的には、クラミジアの感染率を約30%、淋病の感染率を約60%、HIVの感染率を約80~90%減少させる効果が期待できます。
ピルやIUDなどの避妊法は、妊娠を防ぐ効果はありますが、性病の感染予防効果はありません。性病予防のためには、コンドームの正しい使用が不可欠です。性行為のたびに、新しいコンドームを使用し、正しく装着・使用しましょう。
免疫力が下がっている
睡眠不足や栄養バランスの乱れ、過度なストレス、過労などは免疫力を低下させ、性病を含むさまざまな感染症にかかりやすくなります。
免疫力が低下すると、体内に侵入した性病の病原体に対する抵抗力が弱まり、感染しやすくなります。感染した場合でも、症状が重くなったり、治りにくくなったりする可能性があります。
免疫力を維持・向上するためには、規則正しい生活習慣を心がけることが重要です。バランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけ、ストレスをため込まないようにしましょう。
他の感染症にかかっている場合も、免疫力が低下している可能性があります。日頃から自身の健康状態に気を配り免疫力を高める努力が、性病予防にもつながります。
感染リスクが高まる状況は日常の中に多く潜んでいます。性病は感染してもすぐに症状が現れるとは限らず、潜伏期間があるため注意が必要です。以下の記事では、性病ごとの潜伏期間や、症状が現れるまでの流れ、注意すべきポイントについて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
>>性病の潜伏期間は?症状が現れるまでの期間と注意点を徹底解説
性病の予防法
性病の予防法について以下の内容を解説します。
- コンドームの正しい使用
- ワクチン接種
- 性行為前後のシャワー
- 定期的な性病検査
- 規則正しい生活
性病は早期発見・早期治療が重要です。症状に心配がある場合は医療機関に相談しましょう。
コンドームの正しい使用
コンドームは、性病予防において最も効果的な方法の一つです。コンドームの効果は、正しい使用方法を守ってこそ発揮されます。
使用期限切れのコンドームは使用せず、包装を丁寧に開き、装着前に先端をつまんで空気を抜く、外巻きに装着するなど、基本的な使い方をしっかり守りましょう。性行為後には、すぐにコンドームを外し、衛生的に処理することも重要です。
自分に合ったコンドームを見つけることも、正しく使用するうえで大切です。さまざまな種類のコンドームがあるので、サイズや素材などを考慮して、最適なものを選びましょう。
ワクチン接種
一部の性病は、ワクチン接種によって予防ができます。子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)感染は、ワクチン接種で予防可能です。HPVワクチンは性行為を経験する前の若い世代への接種が推奨されていますが、大人になってからの接種も可能ですので、医師に相談しましょう。
B型肝炎も、血液や体液を介して感染する性病ですが、ワクチンで予防できます。ワクチン接種は感染リスクを減らし、将来の健康を守るための重要な手段となります。
性行為前後のシャワー
性行為の前後にシャワーを浴びることは、性器周辺を清潔に保つための基本的な衛生習慣として重要です。しかし、シャワーだけでは性病を完全に予防できません。
淋病のように粘膜への感染力が強い性病は、シャワーだけでは十分な予防効果が得られない可能性があります。性行為前後のシャワーはあくまで補助的な予防策であり、コンドームなどの他の予防策と併用することが重要です。
定期的な性病検査
多くの性病は初期段階では自覚症状が現れにくいという特徴があり、知らず知らずのうちに感染を広げてしまう可能性も懸念されます。自分自身とパートナーの健康を守るためにも、定期的な性病検査を受けることが重要です。
性病検査は、保健所や医療機関で受けることができます。検査費用や方法はさまざまですので、事前に確認しておきましょう。検査を受けることで、早期発見・早期治療につながり、重症化や合併症を防ぐことができます。複数のパートナーと性交渉を持つ方や、パートナーの性交渉歴が不明な方は、定期的な検査をおすすめします。
規則正しい生活
規則正しい生活を送ることは、全身の健康状態を保つために大切です。健康的な生活習慣は、免疫機能を適切に保つことにつながり、さまざまな感染症に対する身体の防御力を維持するのに役立つ可能性があります。以下のような生活習慣は、免疫システムを正常に機能させるために不可欠です。
- 十分な睡眠
- バランスの取れた食事
- 適度な運動
ストレスも免疫力を低下させる要因となるため、ストレスマネジメントも重要です。過労や不規則な生活は免疫力を低下させ、性病に感染しやすくなるだけでなく、感染後の症状悪化や治癒の遅延にもつながる可能性があります。心身ともに健康な状態を維持することで性病のリスクを低減し、健康的な生活を送ることができます。
こうした生活習慣の見直しに加えて、近年注目されているのが「Doxy PEP」による性病予防です。以下の記事では、その効果や使用方法、副作用などについて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
>>Doxy PEPで性感染症リスクを大幅に軽減!知っておくべき全知識
まとめ

性病は種類も多く、感染経路や感染率もさまざまです。種類によっては感染しても自覚症状がない場合もあり、知らず知らずのうちにパートナーに感染させてしまうリスクも潜んでいます。性病の感染リスクを高める要因として、以下の3つがあります。
- 複数のパートナーと性交渉をする
- 適切な避妊をしない
- 免疫力が下がっている
性病を予防するためには、コンドームの正しい使用や性行為前後のシャワー、そして定期的な性病検査が重要です。一部の性病はワクチン接種で予防可能です。規則正しい生活を送り、免疫力を高めておくことも、性病予防につながります。
性病は早期発見・早期治療が重要です。性病の症状が疑われる場合や心配な場合は、医療機関での相談・検査をおすすめします。自分と大切なパートナーの健康を守るためにも、正しい知識を身につけ、適切な予防策を実践しましょう。
当院はHIV・梅毒・クラミジアなどの性感染症予防に特化した、自由診療のオンラインクリニックです。
【当院の6つの特長】
- 豊富な予防薬メニュー
性感染症に対応するPrEP・PEP・Doxy PEP など、多彩な選択肢をご用意しています。 - 全てオンラインで完結
診察から薬の受け取りまで、自宅にいながら完了します。 - 最短30分で即日お届け
診察後すぐに発送、スピーディにお薬が届きます。 - 深夜1時まで診療対応
お仕事後や急な不安にも、夜間対応で安心です。 - プライバシーに配慮した診療
周囲に知られず、安心して相談・受診いただけます。 - 医師による適切な診察と処方
一人ひとりに合わせた治療プランをご提供します。
【処方例】
- HIV予防薬:PrEP / PEP(内服薬)
- 梅毒・クラミジア予防:Doxy PEP(抗生物質)
- ED治療薬
- クラミジア治療薬
- アフターピル(緊急避妊)
不安を感じたら、すぐオンラインで診療・処方を検討しましょう。あなたとパートナーの未来を守るための選択を、新宿予防クリニックがサポートします。
当院の運営元である「イーヘルスクリニック新宿院」は、新宿三丁目駅からわずか1分の距離にあり、来院またはオンライン診療であなたの健康に対応します。性感染症の治療・予防やED治療だけでなく、保険診療にも対応しています。どうぞお気軽にご相談ください。
- 保険診療、自費診療(肥満外来・幹細胞上清液・エクソソーム療法など)、健康診断も行っている医療施設
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