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新宿予防クリニックブログ【心配しすぎ?】HIV感染の不安を抱える方へ!適切な対処と検査のタイミング

【心配しすぎ?】HIV感染の不安を抱える方へ!適切な対処と検査のタイミング

HIV感染の不安から、日常生活に影響が出ている方もいます。統計によると、HIV検査を受けた人の多くが、結果が出るまでの間に不安やストレスを感じると報告されています。HIVは早期発見と適切な治療が推奨されています。

この記事では、HIV感染の正しい知識と適切な対処法、検査のタイミングについて解説します。検査を受けるべきか迷っている方、感染経路や症状について知りたい方は、この記事を参考にしてください。

加えて、万が一感染リスクのある行為があった場合には、速やかに対処することが重要です。以下の記事では、HIV感染が心配な方に向けた「PEP療法(曝露後予防)」について、効果や実施方法、副作用まで詳しく紹介していますので、あわせて確認しておきましょう。
>>HIV感染が心配なあなたへおすすめのPEP療法!緊急予防法の効果・実施方法・副作用は?

当院では、性感染症からあなたとパートナーを守るための医療サービスを提供しています。PrEP、PEP、ドキシペップ、性感染症予防薬、ED治療薬、アフターピルなどをオンラインで処方可能です。夜間の診察をご希望の方は、ぜひ当クリニックをご利用ください。

HIV感染症とは?症状とその影響について

HIV感染症とは、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が体内に侵入することで罹患する感染症です。HIVは、外敵から体を守るCD4陽性リンパ球の中で増殖しながら細胞を破壊し、免疫システムを弱体化させます。

免疫システムが弱体化すると、通常なら感染しないような病原体に対しても脆弱になり、さまざまな感染症にかかりやすくなります。HIV感染者が、特定の23疾患のうちいずれかを発症した場合、エイズと診断されます。HIV感染症の症状について、以下の2つを解説します。

  • HIV感染症の初期症状
  • 進行後の症状

HIV感染症の初期症状

HIV感染の初期段階(急性期)では、2〜4週間後に風邪に似た症状が現れることがあります。代表的な初期症状は以下のとおりです。

  • 発熱
  • 喉の痛み
  • リンパ節の腫れ
  • 頭痛
  • 筋肉痛
  • 下痢

症状は、数日〜数週間で自然に治まることが多いです。初期段階であっても一切症状が出ないケースもあります。急性期を過ぎると、無症候期(症状が現れない期間)に移行します。ただし、無症候期間であってもHIVは体内で増殖を続け、免疫機能に大切な細胞を破壊し続けるため注意が必要です。

数年〜10数年かけてエイズ発症期へと進行していきます。HIVに感染し、エイズ発症までの経過からわかるように、急性期の症状が治まったあとは自発的に検査を受けなければ、HIV感染の早期発見は難しくなる可能性があります。

HIV感染のリスクが気になる方は、たとえ症状がなくても定期的に検査を受けることが推奨されます。現代の医療では、HIV感染をエイズの発症前に発見すれば、適切な治療によって、エイズの発症をほぼ確実に回避できるとされています。

進行後の症状

HIV感染症は、初期症状の後、長い無症状の期間(無症候期)に入ります。無症候期の後、免疫力が低下すると以下の症状が現れ始めます。

  • 体重減少
  • 発熱
  • 下痢
  • リンパ節の腫れ
  • 息切れ
  • 皮膚の発疹

病状が進行すると、さまざまな感染症にかかりやすくなります。

HIV感染症の主な3つの感染経路

HIVは、体液を介して感染します。HIV感染症の主な3つの感染経路は、以下のとおりです。

  • 性行為による感染
  • 血液を介した感染
  • 母子感染

性行為による感染

HIV感染症の主な感染経路の一つです。コンドームを使用しない性行為は、感染リスクを高める可能性があります。HIVは精液や膣分泌液、血液を介して感染し、性行為中に粘膜や微細な傷を通じて体内に侵入します。肛門性交は膣性交に比べて粘膜が傷つきやすいため、感染リスクがより高くなる可能性があります。

オーラルセックスにおいても、口腔内に傷や炎症がある場合には感染リスクが高まります。

血液を介した感染

注射針や注射器の共有は、HIV感染の大きなリスクです。薬物乱用者が注射針を共有することで、感染が広がる危険性があります。医療行為においても、過去には輸血による感染例がありました。現在では血液製剤に対するHIV検査が徹底されているため、輸血による感染は極めて稀です。

刺青やピアスの施術時に使われる器具の衛生管理が不十分な場合にも、血液を介した感染のリスクが生じることがあります。

母子感染

HIVに感染した母親から胎児、新生児、または乳児にHIVが感染します。母子感染は、妊娠中には胎盤を通じて、出産時には産道を通過する際の体液を介して、授乳期には母乳を介してウイルスが赤ちゃんに感染する可能性があります。

現在では、適切な医療介入によって母子感染のリスクを減らすことが可能です。具体的には、妊娠中の抗レトロウイルス療法(ART)の実施、帝王切開による出産の選択、母乳育児の回避などが有効とされています。

HIV感染症の検査の概要

HIVの検査について以下の3つを解説します。

  • 検査の内容
  • 検査のタイミング
  • 検査を受けられる場所・費用

検査の内容

HIVの検査は、主に血液検査で行います。HIVに感染すると「抗体」という物質を作り出します。検査では、抗体が血液中に存在するかどうかを調べます。検査の種類は、主に以下の3つです。

  • 迅速検査
    その場で結果がわかる検査です。検査キットを用いて、短時間で結果がわかります。迅速で簡便ですが、感染初期には正確な結果が得られない場合があります。
  • 通常検査
    より精密な検査で、結果が出るまでに数日かかります。迅速検査と同様に抗体を検出する検査ですが、感度が高く、より正確な結果が得られます
  • NAT検査(核酸増幅検査)
    ウイルス自体を直接検出する検査です。他の検査に比べて費用が高額になる場合があります。

どの検査が適切かは、感染の可能性のある行為からの期間や個々の状況によって異なります。医師と相談して、最適な検査方法を選びましょう。

検査のタイミング

HIV検査は、一般的に感染の可能性のある行為から3か月後に行うことが推奨されています。「ウィンドウピリオド」と呼ばれる期間があるためです。ウィンドウピリオドとは、感染していても体内で十分な量の抗体が作られておらず、検査で陽性反応が出ない期間のことです

迅速検査や通常検査では3か月程度ですが、NAT検査では2週間程度です。3か月経たずに検査を受けて陰性だった場合でも、必ず3か月後に再検査を受けるようにしてください。ウィンドウピリオド中に検査を受けた場合、偽陰性となる可能性があるためです。

感染を早期に発見するため、再検査を受けましょう。

検査を受けられる場所・費用

HIV検査の費用は、以下の検査機関や検査の種類によって異なります。

  • 保健所
    無料で匿名の検査が受けられます。費用が心配な方や、プライバシーを守りたい方は、保健所での検査を検討しましょう。
  • 医療機関
    保険適用で3,000円程度が目安です。検査の種類や医療機関によって異なるため、事前に確認することをおすすめします。医療機関では、医師による診察や相談も受けられるため、検査結果について詳しく知りたい方や、他の性感染症の検査も希望する方などは、医療機関での検査が適しています。
  • 郵送検査キット
    検査キットの種類によって異なりますが、5,000〜10,000円程度が相場です。自宅で手軽に検査できるというメリットがありますが、陽性反応が出た場合は、必ず医療機関を受診して確定診断を受ける必要があります。
  • 民間検査機関
    費用や検査方法は機関によって異なります。事前に確認しましょう。

どの検査機関を選ぶかは、個々の状況や希望によって異なります。費用、匿名性、医師への相談の有無などを考慮して、自分に合った検査機関を選びましょう。

HIVの予防方法

正しい知識と適切な予防策を実践することで、感染リスクを減らせます。HIV感染症の予防について、以下の3つを解説します。

  • 不特定多数との性行為を避ける
  • コンドームを正しく使用する
  • PrEP療法(曝露前予防内服)を活用する

不特定多数との性行為を避ける

不特定多数の人と性行為を持つことは、知らないうちに体液に接触する機会を増やすことになり、感染リスクを高めます。パートナーが複数いる場合や、相手をよく知らない場合、相手のHIV感染状態を把握することは困難です。

性行為による感染リスクを下げるためには、性行為の相手を限定する、あるいは性行為自体を控えるという選択肢もあります

コンドームを正しく使用する

正しく使用すればHIVを含む多くの性感染症の予防に効果的です。コンドームを使用する際は、以下の点に注意しましょう。

  • 毎回新しいものを使用する
    性行為の最初から最後まで、必ず新しいコンドームを使いましょう。途中で外したり、使い回したりすると感染リスクが高まります。
  • サイズを確認する
    自分に合ったサイズを選ぶことが大切です。サイズが合わないと、破損や脱落の原因になります。
  • 使用期限を守る
    使用期限をすぎたものは劣化し、十分な効果が期待できません。
  • 正しい保管方法
    直射日光や高温多湿を避けて保管しましょう。開封時は、爪や鋭利なもので傷つけないように注意しましょう。
  • 正しい装着方法
    装着前にコンドームの先端の空気を抜くことで、破損リスクを減らせます。

PrEP療法(曝露前予防内服)を活用する

PrEP(暴露前予防内服)は、HIV陽性のパートナーを持つ人や、コンドームを使用しない性行為の機会が多い人などのHIVに感染するリスクが高い人が、HIV感染を予防するために服用する薬です。研究によれば、PrEPを適切に服用することで、HIV感染のリスク低減が期待されます。

PrEPは、すべての人に適しているわけではありません。吐き気や頭痛、消化不良などの副作用のリスクも存在するため、医師とよく相談したうえで、服用を検討しましょう。

以下の記事では、毎日服用することで高い予防効果が期待できる「デイリーPrEP」と、必要な時だけ服用する「オンデマンドPrEP」について、その効果や注意点をわかりやすく解説しています。継続的な予防を検討している方はぜひご覧ください。
>>デイリーPrEPってどんな薬?毎日飲むHIV予防薬の効果と注意点を解説
>>オンデマンドPrEPって何?HIV予防方法と使い方を徹底解説

まとめ

HIVは血液や精液、膣分泌液、母乳などを介して感染し、性行為や血液感染、母子感染が主な経路です。初期症状は風邪に似ていますが、自覚症状がないことも多いです。感染の可能性がある行為から3か月後の検査が推奨されます。検査は保健所や医療機関、民間検査機関で受けられ、費用や匿名性に応じて選びましょう。

予防には、コンドームの正しい使用やPrEP療法が有効です。HIVは早期発見・治療が大切で、正しい知識を持つことで適切な判断ができます。不安を感じたら、検査や相談を検討しましょう。

当院はHIV・梅毒・クラミジアなどの性感染症予防に特化した、自由診療のオンラインクリニックです。

【当院の6つの特長】

  1. 豊富な予防薬メニュー
    性感染症に対応するPrEP・PEP・Doxy PEP など、多彩な選択肢をご用意しています。
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【処方例】

  • HIV予防薬:デイリーPrEP ¥9,000 オンデマンドPrEP ¥2,500 / PEP(内服薬)¥70,000
  • 梅毒・クラミジア予防:Doxy PEP(抗生物質)¥2,500
  • ED治療薬
  • クラミジア治療薬
  • アフターピル(緊急避妊)

不安を感じたら、すぐオンラインで診療・処方を検討しましょう。あなたとパートナーの未来を守るための選択を、新宿予防クリニックがサポートします。

当院の運営元である「イーヘルスクリニック新宿院」は、新宿三丁目駅からわずか1分の距離にあり、来院またはオンライン診療であなたの健康に対応します。性感染症の治療・予防やED治療だけでなく、保険診療にも対応しています。どうぞお気軽にご相談ください。

  1. 保険診療、自費診療(肥満外来・幹細胞上清液・エクソソーム療法など)、健康診断も行っている医療施設
  2. 平日20時、土日祝まで開院
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何か疑問や不安がある場合は、遠慮なく当院にご相談ください。皆様の健康と安全を第一に考え、全力でサポートいたします。

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参考文献

記事監修者

天野方一(イーヘルスクリニック新宿院 院長)

埼玉医科大学卒業後、都内の大学附属病院で研修を修了。東京慈恵会医科大学附属病院、足利赤十字病院、神奈川県立汐見台病院などに勤務、研鑽を積む。2016年より帝京大学大学院公衆衛生学研究科に入学し、2018年9月よりハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)に留学。予防医療に特化したメディカルクリニックで勤務後、2022年4月東京都新宿区に「イーヘルスクリニック新宿院」を開院。複数企業の嘱託産業医としても勤務中。 日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士、博士(公衆衛生学)の資格を有する。